国家の品格
GWは、日頃おろそかになっている読書もすることができ、考え方を整理するのに非常に貴重な時間です。数冊読んだのですが、
特にいま話題の「国家の品格」という本には深い感銘を受けました。この本の著者は数学者でありながら、論理的思考だけでは物事は解決せず、
情緒など、ある意味曖昧ととらわれがちなものが非常に重要であり、またそれこそが日本人特有の長所であったということが記載されています。
僕もビジネススクールでは論理的思考を学び、当然に重要視しています。しかしながら、論理的思考の上に存在する、
論理だけでは説明がつかないことが必ずあるということも認識しています。このような日々感じる矛盾点を、
この本は明快に整理してくれています。
感覚的には、この本に書かれていることを理解して経営してきたつもりです。全てがロジカルに判断できるのであれば、
経営はコンピュータがやれば良いと常々考えてきました。しかしコンピュータが経営するなど現実には有り得ません。
ここに人間の素晴らしさがあるのであり、チャップリンの映画のように、機械を作った人間が、
最終的に機械に支配されるということはあり得ないと考えています。ただし、ややもすると逆転現象が現実に生じ、
本質的なものを見失いがちな社会にもなっているように感じます。
この本の中には、農業に対する取り組み姿勢についても記載されています。お時間のある方は、是非お読みください。
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