ビスマルクの言葉に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というものがあります。我々は、
歴史から多くのことを学ぶことができますが、その中でも、とりわけ坂本龍馬から学ぶべきものが多いと感じています。
龍馬が、土佐藩から脱藩したことは、いまで言えば高邁なベンチャースピリットに燃えて、
不退転の決意で新規事業にチャレンジしていることに例えられると思います。全てを投げ打ち、命をかけて大きな夢にチャレンジをする勇気は、
無条件に私たちに多くの感動を与えてくれます。このような迫力こそが、龍馬が事を成した原点であると言えます。
経営も理屈や小手先のテクニックではなく、本質的かつ強固な理念が最も重要であることは言うまでもありません。
一方で理念だけでは不足で、この強い理念に基づき、薩長同盟の締結など、
通常では不可能と思われることを次々と具現化していったことも大きなポイントです。理念だけではなく、
それに基づく結果を生み出すことによって、更に多くの仲間を形成していきました。またこのような事業を遂行するために、
いつの世も資金が必要になります。越後の松平春獄をはじめとした、大きなスポンサーを確保しながら事業展開していったことも見逃せません。
龍馬の強みの一つは、資金調達力と言い換えても良いと思います。
更には敵対すると思われる勝海舟を殺しに行ったにもかかわらず、結果は真逆の行動をとり、弟子入りをしてしまったことなど、
物事の本質を見極め、また朝令暮改を善とする姿勢がうかがえます。脱藩した土佐藩の支持を得て海援隊を設立した時も、
魂を売ったなどと仲間からも批判されたにもかかわらず、意に介することなく、その本質的な意義をひるまず追求していきました。
明確な理念のもと「世の中の、人は何とも言わば言え、我が成す道は我のみぞ知る」という姿勢を終始貫くことによって、敵も見方もなく、
本質的に正しい新しい世界を構築していった素晴らしさを痛感します。
経営的にまとめるならば①明確な理念②具体的な行動と結果③資金調達力④自己改善能力、これらを遵守できれば、
経営も間違いなく成功すると考えています。僕は迷った時に、坂本龍馬ならどのように考え、
どのように行動するのかということを常に自問自答することによって、自らの道を見出しています。
http://www.naturalart.co.jp