フェアーバリュー(適正価値)の把握
相変わらず、食の問題が頻発しています。これは業界の構造的な問題であり、一過性のものではありません。
この構造的な問題とは、生産者や流通業者が悪いケース、あるいは消費者に課題があるケースなど様々です。
一様に誰が悪いという単純な構造ではないと思います。
品質と価格には当然に相関関係があります。先般TV番組で「大手スーパーで売られている激安関サバが、実は三重県産であり関サバ
(大分県産)ではなかった」という報道がありました。販売者に当然問題があるとは思いますが、
一方で消費者もあまりにも安いということに疑問を感じるべきです。価格と品質はバランスしており、
理由もなく割安なものなどあり得ないということを認識すべきです。生計のために、予算を切り詰めることを悪いとは思いませんが、
消費者が徒に低価格に走りすぎる傾向が強いと感じています。そしてそれに対し、流通や生産サイドが迎合しているように感じます。
生産サイドも、一生懸命の努力で生産コストを下げ、できるだけ低価格で商品供給したいと考えています。しかし、
当然に限界があります。この限界を超えた状態になった時に、誰かが嘘をつき、誰かがジョーカーを引くことになります。
簡単なことではありませんが、物事の本質を見極め、フェアーバリューを自ら判断するように、みんなが努力をしていくべきでしょう。
そしてそのためにも、川上から川下までが一体になった、バリューチェーンの構築が不可欠になります。
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