食料自給率は、総論ではなく各論で。
日本では、食料自給率が低いことが問題視されています。ところで、食料自給率が低いと、なぜ問題なのでしょうか?現実に我々日本人の身の回りには食料はあふれているのでは?このような質問をたまに耳にします。
これは食料自給率という総論での議論ばかりで、細部のメカニズムを理解していないからです。食料自給率を考える場合、品目ごとや地域ごとに、ブレークダウンして考える必要があります。
例えば、日本の玄ソバや、もやしの原料となる緑豆は、ほとんどが輸入に頼っています。しかもその輸入の中でも、玄ソバは中国産が7割、緑豆は中国産が9割を占めるといわれています。国内自給率が低いうえに、特定の地域(国)に極端に依存しているという構造です。そしてこれは、玄ソバや緑豆に限ったことではありません。
このような構造では、中国での天候異常(干ばつなど)、中国国内マーケット拡大、日本以外の国からの引き合い、このようなことを要因にどんどん値上がりを続けることは明らかです。事実、いままさにそのような現実に直面し、関係者の方々は大変困っています。
我々日本が、本格的な食料インフレに巻き込まれるまえに、自給率問題をきちんち理解をし、またそれに対するアクションをしなくてはいけません。
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