推薦図書「民の見えざる手(大前研一著、小学館)
大前研一さんの著書「民の見えざる手」(小学館)をご紹介したいと思います。
このような素晴らしい本に共通するのは、過去の延長や一般常識の呪縛から解放されている考え方であり、また日本という小さな枠組みにとらわれていないということです。
経済学の世界では、アダムスミスの「神の見えざる手」、景気循環論、金利やマネーサプライの調整によるケインズ論、あるいは数学的モデルの追及に奔走した計量経済学などが、これまでの主流でした。しかしもはやこのようなマクロ経済学では、いまの日本経済は説明がつきません。だから過去の延長の日本の政策は、効果をあげていません。もたもたしている内に、日本は国際社会において大きく遅れをとっています。
いまや先進国での経済は、消費者心理が経済を左右し、ミクロがマクロを支配しており、これを大前さんは「心理経済学」と名付けています。この背景には、インターネットやツイッターをはじめとしたITの劇的進歩が背景にあります。瞬時に情報が世界を駆け巡る時代になりました。個人が、時には国をも動かす力を持つことがあり得ます。
この本の最後は「日本はこの数年で国家の命運が決まる。最後の決定権を持っているのは、その再起動のための原資を握っている民である」と締めくくられています。農業も国全体も、とても大事な局面を迎えています。国の未来は政治家や役所に任せるのではなく、我々自身の行動にかかっているのです。
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